演出ノートのようなもの

2011年度演劇部春公演の演出になりました、山城です。

演目は
W・シェイクスピア作　「間違いの喜劇」
です。

演劇部では滅多にやらない古典劇ということで、部員全員が苦労することでしょう。
けれども戯曲研究・考察を重ね、より良い舞台を作ろうと努力して行きますので、是非見に来て下さい！

3月10日　MAVICにて
開演時間　未定
入場無料
お楽しみに！


さて、演劇部の今年の活動は昨日で終わり、本格的な練習は年明けからになるのですが、その前に演出ノートのようなものを書いておきます。
よろしければ、こちらも読んでみてください。





　思い込みの恐怖

現代社会において私は、思い込みほど怖いものはないと思う。
人は自分の考えが先行すると、入ってくる情報がフィルターにかかり、ねじ曲がって伝わってしまうからだ。
相手が自分のことを嫌っていると思えば、その人のどんな言葉にも疑いの目を向けてしまう。
自分が不幸せだと思えば、どんな些細なことにも怯えてしまう。

こういったことは昔からあるのだろうが、現代ではそれが強くなっているのではないか。
電話やメールなど、通信機器により人々は顔を合わせることなく連絡を取り合うことができるが、そうすると、相手の感情を知る術は声の調子、言葉使い、絵文字・顔文字の有無などから推察するしかない。
また、テレビや雑誌には必ずと言っていいほど占いのコーナーが設けられていて、星座や血液型などから今日の運勢を勝手に予言される。

一度気にしてしまえば気にしないようになんて出来ない。気にしないようにすると気になってしまう。
堂々巡りである。

しかし、そんな思い込みの恐怖も後になって気分が晴れると笑い話になる。
ひょっとしたら私のこの考えも思い込みなのかもしれない。
それならば、いつかこの文を読んで、仲間たちと笑ってやりたい。




【ケーキを焼きながら：山城】